8/27 数学・別解4
8/20 数学・前回の別解3つ
8/13 数学・結論は使えない
8/6 数学・「1では?」 と考える
%とか歩合などの割合の問題もわりあいわかりにくい(グャギじやお)もののひとつである。 まずは、かんたんな問題をやってみよう。 【問題A】 12,340円の5%はいくらか? [解説] 5%とは、もとの量(12,340円)の 5/100(または 0.05)だから、 12,340 × 5/100 = 12,340 × 1/20 = 617 (円) ・・・(答) とおやりになるのは、もちろん大正解なのだが、「 5/100 を掛ける」というアイデアが出てこない場合は、タイトルにあるように、「1では?」すなわち「1%では?」と考えるとよい。 %とは、もとのもの全体を 100% としているから、1%とは、もとのものを 100個に切りきざんだ切れ端のうちの1個なので、もとのものを 100で割ればでてくる。 すなわち 12,340円の1%は 12,340 ÷ 100 (円) 100で割ることは 1/100 をかけることと同じだから、12,340円の1%は 12,340 × 1/100 (円)となる。 そして、5%は1%の5倍だから、これ(12,340 × 1/100)の5倍、つまり5をかければよく、 12,340 × 1/100 × 5 となり、 5 は 5/1 のことだから、 1/100 × 5 = 1/100 × 5/1 = 1×5/100×1 = 5/100 したがって4行上の式(12,340 × 1/100 × 5)は 12,340 × 5/100 となって[解説]のはじめの方にでてきた式に一致する。 これは、パーセントの定義である「ある量の 1/100 を1%という。」(本来の定義文とは異なるかもしれないが意味的には同じなのでご容赦を)にもどって考えているのでもあって、わからなくなったら、あるいは教える側として、このように定義にもどるのもなかなか有効な手段である。 (定義:「概念の内容を限定すること」 ひらたく言えば「ことばの意味を決めている文」ということでしょうか。) では、つぎの問題をお考えいただきたい。 【問題B】 12,340円の a%はいくらか? 【問題C】 M円の a%はいくらか? 解答は、コメントをご覧ください。 中学生,高校生の数学の勉強,学習,受験
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7/30 数学・よくある間違い
今回のお勉強は、間違えやすい分数の計算について。 【 問題 】 つぎの式の右辺に間違いが1つある。それは何か?(左辺は正しいとする) 4a-5 _ 7a+8 _ 8a-10-7a+8 ..3......6.. ̄......6 【 解答 】 分子の最後尾8の符号+。 一応理由を説明すると、 _ 7a+8 _ _ 1×(7a+8) ....6.. ̄...6 _ _ 7a _ 8  ̄....6...6 _ -7a-8  ̄....6 であるので、+8 は間違いで、-8 が正解。 この間違いはひじょうに多いので、ご用心ご用心。 数学の勉強,学習,受験
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7/22 数学・正直者はバカをみる?
「正直者はバカをみる」とはよく聞くコトバ(しかし教育者が口にすべきでないコトバ)だが、数学の計算でもあてはまる。 例によって実例をあげてご説明させていただく。 【問題】つぎの計算をせよ。 63×75 25×18 【解答例 A】 63×75=4725 25×18=450 だから 4725 450 約分して 21 2 と問題に正直?に掛け算を先におこなう方法。 【解答例 B】 63と18を9で約分して 63→7 18→2 75と25を25で約分して 75→3 25→1 となるので 7×3 _ 21 1×2  ̄ 2 と約分をまっ先におこなう方法。 2つの解答例をくらべれば、【解答例 A】は ①掛け算という余計な手間を食い ②4725 と 450 の約分が数が大きいのでやりにくく ③やることが多いのでミスを犯す率も高くなる。 のであって、バカをみているのは一目瞭然であろう。 平方根の計算(中3の範囲)でも同様であって、根号の中の数を根号の外に出す場合、たとえば根号の中身が 6×42 であれば、 6×42=252 と掛け算をおこなってから考えるのではなくて、 6×42=(2×3)×(2×3×7)=(2×2)×(3×3)×7 として 2 と 3 を根号の外に出す方がお利口さんである。 ( 6×6×7 として 6 を根号の外に出す方がさらにお利口さんなことはモチロンである。) とまぁこのように掛け算はすぐにやらない方がバカをみず、御利益にありつける場合が多いようである。 閑話休題。ふだん習慣的におこなっていること(数学にかぎらない)の中にバカをみていることがないかどうか再点検してみると以外な新発見があったりして、人生のたのしみがふえるんじゃないか、と小生は思いますが、貴殿は如何? 勉強も教える数学受験学習塾 |
7/16 数学・「書く」は偉大
今まで3回にわたって「書くことの御利益(ごりやく)」をご紹介した。 今回はこれらをまとめてみよう。 [6/15 間違い暗算] では、 2つのタスク(たとえば「符号(+-)を変えること」と「式を展開する(カッコを外す)こと」)を暗算で同時におこなうとミスを誘発するので、タスクを完全に分け、各タスクをそれぞれ紙に書いておこなうべし。 というはなしで、書くことの御利益は 【ミスを減らす】 ということであった。 [6/27 書けば解ける] では、 頭の中だけで考えてわからないときは、紙に書いてみると問題の全体像や解決策が見えてくる。 すなわち書くことの御利益は 【思考力増強】 であるというはなしであった。 [7/6 図形に書き込む] では 図形に、わかっていることを(長さや角が等しい、とか平行とかを記号で)書き込むと問題の解決策を見つけやすい。 ということで、書くことの御利益は上とおなじく 【思考力増強】 であった。 まとめると、書くことの御利益は 【ミスを減らす】と【思考力増強】 の2つということになるが、もうひとつ 【記録(or保存)】 という一面もある。 ところで もし「書く(および描く)」ということが存在していなかったら、現在の文明社会も存在しないであろう。 科学者は紙とエンピツを取り上げられたら、あたらしい理論を展開することができるだろうか? エジソンだって書くことなしに発明ができただろうか? 文学作品も絵画も存在しないわけだ。 そう想うと「書く」とは偉大なことだと思う。 これは地球上では人類だけがもつ特権だ。 この特権を利用しない手はない。 「めんどっちい」とか「ノートや教科書がきたなくなる」とかおっしゃらずに、おおいにこの特権を行使していただきたい。 切望申しあげる。 数学の勉強,学習,受験
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7/7 数学・図形に書き込む
6/27 数学・書けば解ける
数学の勉強,学習,受験
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6/15 数学・間違いだらけの暗算
今回は、「二つのタスクを暗算で同時におこなうべからず」というおはなし。 「二つのタスクを同時におこなう」 とはどういうことかというと、たとえば、「符号(+-)を変える、というタスク」をおこないながら、同時に「式を展開する(カッコを外す)というタスク」をおこなう、ということである。 小生は数学教師のくせに暗算が不得手なので、なるべく筆算または電卓算(?)をするのであるが、小生の塾(ブログタイトルの「勉強を教えない通信教育受験塾」ではなくて、実在している学習塾)には暗算がお好きな生徒さんが多くて、上記のごとく、二つのタスクを同時に暗算でおこなっているシーンが多々見うけられる。 暗算がお好きな理由は、たぶん、時間と紙とシャーペンの芯を節約したいためであろう、と拝察申しあげている。 そして、暗算の結果、お間違えあそばす場合がひじょうに多い。 お間違えあそばすケースの筆頭二つをご紹介しよう。 【ケース1】 前記した「符号(+-)を変えること」と「式を展開する(カッコを外す)こと」とを暗算で同時におこなってしまうケース。 実例をお見せしよう。 [問題1] a-(a+6)(b-16) を展開して簡単にせよ。 [解答例1A] (符号を変えるタスクと 式を展開するタスクとを暗算で同時におこなっている悪い解答例で、赤い部分がマチガイ) a-(a+6)(b-19) =a-ab+19a-6b-114 =-ab+20a-6b-114 [解答例1B] (符号を変えるタスクと 式を展開するタスクとを別々に紙に書いておこなうおススメ解答例。 はじめに式の展開だけをおこない、カッコでくくっておき、つぎにそのカッコを外す、すなわち符号を変える、という方法。) a-(a+6)(b-19) =a-(ab-19a+6b-114) =a-ab+19a-6b+114 =-ab+20a-6b+114 おススメ[解答例1B]は暗算[解答例1A]より1行多くなるが、ミスを犯す可能性はずっと小さくなる。 【ケース2】 分数の割り算で、「割る方の分数(÷のうしろ)を逆数にして掛け算に変換するタスク」と「掛け算計算タスク」とを同時におこなってしまうケース。 [問題2] 2/3 ÷ 5/7 × 11/13 ÷ 14/15 を計算せよ。 (少々見にくいが、「2分の1」を「1/2」と表記させていただく。) [解答例2A] (割る方の分数を逆数にすること と掛け算計算とを同時におこなっていて、ミスを誘発しやすい解答例で、赤い部分がNG) 2/3 ÷ 5/7 × 11/13 ÷ 14/15 = 14×154/15×195 (11×15とすべきを11×14=154、13×14とすべきを13×15=195 と間違えている) = 2156/2925 数学の勉強,学習,受験
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