8/6 数学・「1では?」 と考える
%とか歩合などの割合の問題もわりあいわかりにくい(グャギじやお)もののひとつである。 まずは、かんたんな問題をやってみよう。 【問題A】 12,340円の5%はいくらか? [解説] 5%とは、もとの量(12,340円)の 5/100(または 0.05)だから、 12,340 × 5/100 = 12,340 × 1/20 = 617 (円) ・・・(答) とおやりになるのは、もちろん大正解なのだが、「 5/100 を掛ける」というアイデアが出てこない場合は、タイトルにあるように、「1では?」すなわち「1%では?」と考えるとよい。 %とは、もとのもの全体を 100% としているから、1%とは、もとのものを 100個に切りきざんだ切れ端のうちの1個なので、もとのものを 100で割ればでてくる。 すなわち 12,340円の1%は 12,340 ÷ 100 (円) 100で割ることは 1/100 をかけることと同じだから、12,340円の1%は 12,340 × 1/100 (円)となる。 そして、5%は1%の5倍だから、これ(12,340 × 1/100)の5倍、つまり5をかければよく、 12,340 × 1/100 × 5 となり、 5 は 5/1 のことだから、 1/100 × 5 = 1/100 × 5/1 = 1×5/100×1 = 5/100 したがって4行上の式(12,340 × 1/100 × 5)は 12,340 × 5/100 となって[解説]のはじめの方にでてきた式に一致する。 これは、パーセントの定義である「ある量の 1/100 を1%という。」(本来の定義文とは異なるかもしれないが意味的には同じなのでご容赦を)にもどって考えているのでもあって、わからなくなったら、あるいは教える側として、このように定義にもどるのもなかなか有効な手段である。 (定義:「概念の内容を限定すること」 ひらたく言えば「ことばの意味を決めている文」ということでしょうか。) では、つぎの問題をお考えいただきたい。 【問題B】 12,340円の a%はいくらか? 【問題C】 M円の a%はいくらか? 解答は、コメントをご覧ください。 中学生,高校生の数学の勉強,学習,受験
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